日韓コラム Vol.10 韓国では一般的ではない、日本ならではの演出 ~挙式編~

更新日:9月3日

アンニョンハセヨ。
日韓バイリンガルMC、ユンです。
日韓結婚式の進行をまとめていく際に、新郎新婦様より、
「この演出に、このような意味がありますーと案内してもらえますか?」
とリクエストをいただくことがあります。
日本の結婚式には、一つひとつの演出に願いや想いが込められています。
その意味を知ることで、挙式は単なるセレモニーではなく、ご家族との絆を感じる特別な時間になります。
今回は、韓国ではあまり見られない、日本ならではの挙式演出をご紹介します。
ベールダウン
~お母様が娘へ贈る、最後の身支度~
挙式が始まる前、新婦のお母様がベールをそっと下ろす「ベールダウン」。
ベールには、「邪悪なものから花嫁を守る」という意味があると言われています。
そして、お母様がベールを下ろす時間は、
「これが親としてしてあげる最後の身支度」
という想いが込められています。
生まれた日から今日まで大切に育ててきた娘を、新しい人生へ送り出す瞬間。
言葉はなくても、お母様の表情や優しく触れる手から、多くの想いが伝わります。
日本の結婚式ならではの、とても温かい時間です。
ジャケットセレモニー
~お父様から新郎へのエール~
最近人気が高まっているのが、ジャケットセレモニーです。
挙式前、新郎のお父様やお母様がジャケットを着せたり、最後の身だしなみを整えたりします。
この演出には、
「立派な家庭を築いてきなさい。」
という親から子へのエールが込められています。
子どもの頃は、お父様やお母様に洋服を着せてもらっていた新郎。
その親御様が、大人になった息子へ最後に身支度を整える姿は、とても感動的です。
韓国では、このように親御様が挙式の中で新郎を送り出す演出は一般的ではありません。
だからこそ韓国のご家族も、その意味を知ると、とても印象深く感じられるようです。
結婚誓約書へのサイン
~おふたりが夫婦になる「約束」の証~
人前式で行われることが多い結婚誓約書へのサイン。
新郎新婦がお互いに誓いを立て、その証として署名を行います。
これは単なるサインではありません。
「これから夫婦として歩んでいく」という約束を形に残す大切な儀式です。
さらに、証人としてご家族やご友人に署名をお願いする結婚式も増えています。
おふたりだけでなく、大切な皆様にも結婚の証人になっていただくことで、夫婦としての第一歩を一緒に見届けてもらうという意味があります。
韓国では、このようなスタイルの人前式はまだ一般的ではないため、日本ならではの温かさを感じられる演出の一つです。
結婚証明書の披露
~ゲスト全員が、おふたりの門出の証人に~
署名を終えた結婚証明書は、ゲストの皆様へ披露されます。
これは、
「皆様の前で夫婦になったことを宣言します。」
という意味があります。
結婚はおふたりだけのものではなく、ご家族やご友人に見守られ、祝福されて新しい人生が始まるという、日本らしい考え方が表れています。
韓国のご家族にとっても、ご自身がその証人の一人であることを実感できる、心温まる瞬間です。
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MCユンのひとこと
韓国で生まれ育った私が、日本で結婚式の司会を始めて驚いたことがあります。
それは、挙式の一つひとつの演出に、
「家族への感謝」
が込められていることでした。
ベールダウン。
ジャケットセレモニー。
結婚誓約書へのサイン。
どれも派手な演出ではありません。
でも、その一つひとつに、おふたりだけでなく、ご家族の愛情や願いが込められています。
だから私は、韓国のご家族にもその意味をお伝えしながら司会を進めたいと考えています。
意味を知ることで、感動は何倍にも大きくなるからです。
最後に
日本の挙式には、言葉では語り尽くせないほど多くの想いが込められています。
それは、新郎新婦への祝福だけではなく、
今日まで育ててくれたご家族への感謝。
これから支えてくださる皆様への感謝。
そして、おふたりが新しい人生を歩み始める決意。
そんな大切な気持ちを、一つひとつの演出が表現しています。
日韓結婚式では、文化の違いに戸惑うこともあるかもしれません。
でも、その意味を知ることで、ご両家が同じ感動を分かち合える結婚式になります。
そのお手伝いができることを、私は日韓バイリンガルMCとして何より嬉しく思っています。
言葉をつなぐだけではなく、心までつながる結婚式を。



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