日韓コラム Vol.7 比べてみましょう!韓国の結婚式、そして日本の結婚式。

更新日:9月2日

アンニョンハセヨ。
日韓バイリンガルMC、ユンです。
同じ「結婚式」でも、日本と韓国ではその雰囲気や進行、ゲストとの過ごし方が驚くほど違います。
韓国で生まれ育った私が日本の結婚式に初めて触れたときも、
「こんなにゆっくり新郎新婦と過ごせるんだ!」
「ゲスト一人ひとりのお席が決まっているんだ!」
と、文化の違いをとても新鮮に感じました。
もちろん、式場や地域、ご家庭によってスタイルはさまざまですが、今回は一般的な韓国と日本の結婚式を比較しながら、その背景にある文化についてお話ししてみたいと思います。
まずは、韓国の結婚式から!
韓国の結婚式を一言で表すなら、
「たくさんの人が集まり、短い時間の中で盛大にお祝いする結婚式」
でしょうか。
① とにかくゲストが多い!
韓国の結婚式では、新郎新婦の友人や会社関係者だけでなく、親御様の友人・知人・仕事関係者なども数多く参列します。
そのため、
「新郎新婦本人は会ったことがないけれど、お父様の昔からのお友達」
というゲストがいらっしゃることも珍しくありません。
これは韓国の結婚式が、新郎新婦のお祝いであると同時に、両家にとって大切な慶事として捉えられていることとも関係しています。
親御様にとっても、大切な人たちに「我が子が結婚しました」とご紹介する特別な日なのです。
② 挙式前から「フォトタイム」が始まっています
韓国の結婚式に行くと、挙式前の新婦は「新婦待機室(신부대기실)」と呼ばれる専用のお部屋でゲストを迎えることが一般的です。
ゲストは少し早めに式場へ到着し、新婦と一緒に写真を撮りながら
「おめでとう!」
と直接お祝いを伝えます。
日本では挙式前の花嫁姿を限られた人だけが見ることも多いため、ここは大きな違いの一つですね。
韓国では、挙式が始まる前からすでに結婚式のお祝いが始まっているような感覚があります。
③ 挙式の中に祝歌やパフォーマンスがある
韓国の挙式では、友人や知人による「祝歌(축가)」が入ることも多くあります。
歌だけでなく、ダンスやちょっとしたパフォーマンスが披露されることも。
日本では余興というと披露宴で行われるイメージがありますが、韓国では挙式そのものの中に楽しい演出が入ることがあります。
厳かなセレモニーでありながら、途中で笑いが起きたり、拍手が起きたりするのも韓国らしいところです。
④ すべてのゲストが着席しているとは限らない!?
韓国の結婚式では、参列者が非常に多いため、会場によっては後方で立って挙式を見守る方もいらっしゃいます。
また、親御様との関係でお祝いに来られた方などは、
「まずご挨拶をして、お祝いを伝える」
ことを大切にされ、挙式中は会場の外で知人とお話しされていることもあります。
日本の結婚式に慣れていると少し驚く光景かもしれません。
しかし韓国では、
「結婚式に足を運び、直接お祝いを伝えること」
そのものに大きな意味があるのです。
⑤ 挙式+披露宴の時間がコンパクト
韓国の挙式は比較的短時間で進み、その後は食事会場へ移動するスタイルが一般的です。
日本のように、
挙式 → 披露宴 → 再入場 → 演出 → 手紙・記念品贈呈 → お開き
と長い時間を一緒に過ごすスタイルとは大きく異なります。
数多くのゲストが参加する韓国の結婚式だからこそ、短い時間の中でテンポよくお祝いする文化が定着しているともいえます。
⑥ 披露宴はビュッフェ形式&自由席も多い
韓国では挙式後、ゲストが食事会場へ移動し、ビュッフェ形式で食事を楽しむスタイルがよく見られます。
日本の披露宴のように一人ひとり細かく指定席を決めるというより、親族・友人・知人同士で自由に座るスタイルも一般的です。
その分、
「久しぶり!」
「元気だった?」
と、ゲスト同士の交流がとても活発です。
結婚式でありながら、大きな同窓会や親族の集まりのような雰囲気になることもあります。
⑦ 新郎新婦との時間が短い
韓国ではゲストの人数が多く、結婚式全体もコンパクトです。
そのため、新郎新婦と直接ゆっくり話せる時間は意外と多くありません。
新婦とは挙式前の待機室で写真を撮り、
挙式後や食事会場で新郎新婦がご挨拶に来た際に少し言葉を交わす。
そんな形になることも多いです。
「大勢の人から一気に祝福を受ける」
という韓国らしい結婚式のスタイルですね。
では、日本の結婚式は?
日本の結婚式を一言で表すなら、
「招待した一人ひとりのゲストと、時間をかけて喜びを分かち合う結婚式」
だと私は感じています。
① 韓国と比べると少人数で、招待するゲストを厳選
日本では、親族や親しい友人、職場関係者など、新郎新婦と深い関わりのある方を中心に招待することが多いですよね。
韓国のように親御様の知人が多数参加するというより、
「おふたりが、この大切な日を一緒に過ごしたい方を招待する」
という意味合いが強いように感じます。
そのため、一人ひとりのゲストと過ごす時間も長くなります。
② ご祝儀の金額が比較的大きい
日本では結婚式に参加する際、ご祝儀としてまとまった金額を包む文化があります。
その分、新郎新婦側も
お料理、引き出物、席札、プロフィールブック、演出
など、ゲスト一人ひとりへのおもてなしを丁寧に準備します。
日本の結婚式に感じる「細やかなおもてなし」は、こうした文化ともつながっています。
③ 指定席で、一人ひとりを丁寧にお迎え
日本の披露宴では、ゲスト一人ひとりに席が決められています。
席次にも
「誰と誰が同じテーブルなら楽しめるかな?」
「ご両親から見やすい場所は?」
など、細かな配慮が込められています。
韓国の自由度の高い食事会とは対照的ですが、これも日本らしい「おもてなし」の形ですね。
④ ゲスト参加型のイベントが多い
日本の披露宴では、
・ドレス色当てクイズ
・フォトラウンド
・ビンゴゲーム
・テーブルインタビュー
・ケーキセレモニー
など、ゲストも一緒になって楽しむ演出がたくさんあります。
韓国の結婚式が「たくさんの方から祝福を受ける場」だとすれば、日本は
「ゲストと一緒に一つの披露宴を作る」
という感覚が強いように思います。
⑤ 挙式よりも披露宴の時間が長い
日本の挙式自体は20〜30分程度でも、その後の披露宴は2時間〜2時間半ほど続くことがあります。
お料理を楽しみ、
スピーチを聞き、
写真を撮り、
おふたりの生い立ちを知り、
最後にはご家族への感謝を見届ける。
一日の中で少しずつ新郎新婦のことを知り、感情を共有していく。
これは、日本の披露宴の大きな魅力だと思います。
⑥ 親御様の感謝気持ちを伝える時間がある
日本の結婚式で、私が韓国人として特に素敵だと感じる文化の一つです。
披露宴の結びには、新婦のお手紙や記念品贈呈があり、その後、親御様や新郎からゲストへ謝辞を述べることがあります。
「今日まで支えてくださり、ありがとうございます」
「これからも二人をよろしくお願いいたします」
と、ご家族からゲストの皆さまへ丁寧に感謝を伝える。
韓国にもゲストへの感謝の文化はありますが、披露宴の中にきちんと時間を設けて言葉として届けるところに、日本らしい美しさを感じます。
比べてみると、どちらが良い?
韓国の結婚式には、
たくさんの人に囲まれて、みんなで賑やかに祝福する温かさがあります。
日本の結婚式には、
一人ひとりのゲストに時間をかけて感謝を伝える、丁寧なおもてなしがあります。
どちらが正解というものではありません。
大切なのは、
「韓国式にするか、日本式にするか」ではなく、おふたりのご家族に合う形を見つけること。
だと思っています。
日韓結婚式だからできる「いいとこ取り」
例えば、日本で披露宴を行うなら、日本式のゆったりとした披露宴をベースにしながら、
韓国らしい
・たくさん写真を撮る時間
・親御様からゲストへ直接ご挨拶する時間
・韓国の祝歌
・韓服や韓国カラーを取り入れた演出
を加えてみる。
逆に韓国で結婚式を行うなら、韓国らしいテンポの良さを活かしながら、
日本の
・ご両親への手紙
・記念品贈呈
・ゲスト参加型の演出
・両家への丁寧な紹介
を取り入れることもできます。
日韓カップルだからこそ、どちらか一方に合わせるのではなく、二つの文化を自然に溶かした結婚式をつくることができるのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
MCユンのひとこと
韓国で生まれ育った私は、韓国の結婚式の賑やかさや家族を大切にする文化をよく知っています。
そして日本で婚礼司会を学び、実際に数多くの結婚式に携わる中で、日本ならではの丁寧な進行や細やかなおもてなしにも魅力を感じてきました。
だからこそ日韓結婚式では、
「韓国の親御様には、こちらの方が自然ですね」
「日本のゲストには、この説明を入れると分かりやすいですね」
「この韓国式の演出を、日本の披露宴のこの場面に取り入れてみましょう」
といった、両文化を知っているからこその進行をご提案することができます。
---
最後に
日本と韓国では、結婚式の形は大きく異なります。
でも、その根底にある
「大切な人の結婚を祝いたい」
「家族やゲストに感謝を伝えたい」
という気持ちは、どちらの国も同じです。
だからこそ、日韓結婚式では文化の違いを「合わせなければならないもの」と考えるのではなく、
二つの文化があるからこそできる、特別な結婚式として楽しんでいただきたいと思っています。
日韓スタジオでは、韓国と日本、
それぞれの結婚文化を理解した日韓バイリンガルMCとして、
おふたりとご両家に合った「日韓のいいところを自然に溶かした進行」を
一緒に考えてまいります。
言葉をつなぐだけではなく、心までつながる結婚式を。



コメント